NoOneBed

雑記雑感

君の名は。の好評っぷりが冷めやらぬ

100分に渡るミュージッククリップだと評した人がいるそうで。

 間違ってないですよ。長いPVって思っても。ラッド使いすぎたからこう言われても仕方ない。どこの記事だかわかんねえけど、こう評した人が別の人にブログで叩かれてた。ホゲーっと見てたら「映画って気楽に見るもんじゃなかったっけ?」云々に始まり結論が「君の名は。の何を見てたんだ!!」

 だから気楽に見た結果だろうがよ。若者バッシングしたのが気に食わなかっただけだろ。

 

 本当に気になるのはうんこ評論でもなく若者バッシングでもなく、君の名は。の見所を知っている人がいないかということ。こんな誰も読まねえ記事書いてて見つかるわけじゃねえけども。

 先日舞台見に行ったらクッソつまんなくって苦痛を味わってたんだけど隣の人が嗚咽漏らして泣いてるから感性の可能性って絶対自分の想像の域に止まらないのよ。なにか人の心かどっかに刺さってはいないかと思うのよ。俺の心は狙い澄まして外してるけどあの映画。

 それを見つけるにはいい文章書いてくれないといまいち共感や手がかりが掴めないから。難儀してます。

 口噛み酒?ぱい揉み?もうお腹いっぱいです。

感動とは何処に

 どうしようもなく、人間の感性とは様々あるのだから様々あるべきだ。最高の一つを決めるより選択肢があることの方が豊かだと樹教授も言ってたしね。もやしもんで。

 君の名はから派生して、感動するなどという感想がそりゃもう目に入るからこれまで俺は何に感動してきたのか思い起こそうではないか。長いかもしれんが。

 

十三人の刺客  にっくき殿に、四肢と舌を切り落とされた女子が書いた「みなごろし」の紙を広げるシーン

主演役所広司

もはや語ることのない火蓋を切る最高のシーン

 

プラネテス  ユーリがコンパス見つけるシーン

子安武人の「ああ、」って吐息だけでいっつも胸がかき乱される。このコンパスの後日談も安心感のすごいヤツが来る。歓喜にも似てる。

 

・オーケストラ!   ラスト、ヴァイオリン協奏曲演奏

 どうしようもない。名曲でもあるし映画の布石はこれで全部回収されて全てが音楽になって襲いかかってくるような感覚。

 

・モーレツ!大人帝国の逆襲  しんのすけ、鉄塔を走る

 BGMも21世紀を手に入れろ!なんてアツい題名してる。言わずと知れた傑作だしあそこはすごいわ。

 

スタートレックTNG  バークレイ、船員に別れを告げる。

 引っ込み思案、対人恐怖症、仮想空間に閉じこもって好き放題してる二面性激しいコミュ障が手柄を上げて最後宇宙船のメンバーに別れを告げるシーン。ちょっと話がこのあと続く。

 バークレイのお話基本どれも楽しい。

・ER  ルーシーを治療する意地のロマノ

 常々口と当たりの悪い、腕のいい外科医ロマノ。研修生ルーシーに、オフの日であるにも関わらずオペを必要だからやれと押しかけられた日なんかもあった。

 そのルーシーが刺され重篤である。事もあろうに緊急外来でだ。

 死なせてなるものか

あまり関わりたくない嫌われ者の外科医が、オペではなくルーシーの緊急治療でその意地と感情を爆発させる

 もっかいみてえなあれ

 

ちょっといろいろ思い出すからこれは前編としてここまで。保留。

君の名は。

 藤岡弘、に句読点が付くようにこのタイトルにも句読点、それも終わりが付いている。

 終わりなのだ。基本いつもこれだ。成就した恋ほど退屈な話はないと森見登美彦も名文をあつらえたもんだがほんとみんな勘違いしてる。

 心中しておっ死ぬんじゃないんだからさ。離婚とか子供産まれるとかなんかあるんだよあの後。それを描けないのはラブストーリーだから限界なのよ。だから「。」なのよ。

 あれ最後すれ違う意味ないよね。あの挙動無意味だよね。口噛み酒売れよ社会現象になるぞ俺いらねえけど。

 ブログ開設してやっと駄文かくネタができましたよ。シンゴジラやスーサイドスクワッドに並び話題にあがるこの君の名は。唯一のアニメ作品。

 アニメも宮崎駿引退でどーしたもんかと慌てているのだろうか。見る側には杞憂だなぁ。

 絶賛の声多いけど、やはりそこまで両手放して褒めちぎっていいのか疑問もある。大方でっかい後ろ盾がお願いしたのかなぁ。

 新海誠っつったら秒速5センチメートルの背景で俺も印象に残ってる。まともに見たのは言の葉の庭。秒5はPVだけで満足した。

 背景一本背負いな職人かと思うとやっぱり監督である。作品を一本作らねばならない。とすると君の名は。の監督具合ってどうよ。喋りすぎるもんだから自由結構だけど自由すぎて何を目指したものか分からなくなってない?

 泣きながらパイもみ、避難勧告に走る三葉とかよかったけどね。じゃ何が足りないか?

 そりゃ滝と三葉の関わり合いがダイジェストで流れるはラッドの楽曲という、魍魎の匣の如し肝要を端折るという行為にある。何やってんだ。それじゃ映画やめてPV作ってんじゃねえか。ケチは新海誠作品ってだけで後はまぁ悪いもんじゃないとは思ったけど、やっぱ口噛み酒飲むとこはぶっ飛んでるわ悪い意味で。藁にもすがる思いじゃなくて確信して飲む。ちょっとこれ布石が足りない。気分乗らない。

 

 いろいろ物足りなさを思いながらも2時間はきっかり使っている。このシーンいらねえだろ何てことを感じたりはせず、脚本の筋書きが足りないのかシーンの取捨選択が間違っているのか知らんが物足りなさがひっついてくる。あと喋りすぎる。物に頼ったらどうよ。組紐いい道具でしょう。

 少なくとも、少なくなんてねえけど新海誠の描く絵は随一なんだからあとはそこに意味とか想像掻立てるとかあればめっちゃ楽しいんだけどねぇ。

 それ喋っちゃうからさぁ。